職務経歴書の書き方

会社選びの基本

履歴書に関しては、今時はPCで作成して印刷で構いません。手書きを強いるのは酷く古くて理不尽な会社です。職務経歴書には年別に経験を書く場合とキャリア別に書く場合とありますが、どちらでも構いません。書類選考で見る部分は以下の7つです。

転職理由に問題はないか

転職理由が「現在の職場から逃げ出したい」という思いが描かれているとほとんどNGとなります。今の職場について我々面接官は全く感心がありません。次の仕事に期待する何かを主題にすべきです。こんなものは嘘でも構いません。入社してから頑張って本当にしてしまえばいいのです。

実務能力があるか

スキル面については可能な限り詳細を書くべきです。総務系を経験しているのに、具体的に会社のどういったプロジェクトに参画していたか全く書かないと、もしアピールできるような、たとえば情報統制や内部統制、PマークやISOの取得、会社の上場などの経験があったとしても、まずそれを主張する機会は永久に喪われます。

IT系の場合はスキルが多岐にわたるため、枚数が多くなってもスキルマップシートを用意しておくと選考には非常に役立ちます。

二次面接に推せるだけの強みがあるか

これは面接のときに探る部分でもありますが、書類の段階である程度判断されます。

一次面接の担当者は応募者を通過させた場合、あなたに代わって上司に対して「この方なら〜という側面から、当社にとって大きな戦力となるに違いありません」と相当力強くアピールします。そういう武器になるポイントがあると大変有利に働きます。

逆の言い方をすると、そうやってエージェントや一次面接官は更に上の方にあなたに代わって推薦を行うので、そのプレゼンに役立つ材料が多いほど面接には通過しやすくなるのです。引っ込み思案で、ご自身の本当の能力をアピールすることなく「面接の時にちょっと話せばいいかな?」などと考えていると、書類選考で落とされてしまいます。

文章能力に問題はないか

自己PRなどの文章から、理路整然と完結に説明する能力があるか確認されます。だらだらと関係ない情報を大量に盛り込んだり、逆に説明が少なすぎると人物像が読み解けずに「会いたい」という気になりません。

そもそも日本語がおかしかったりすると、頭脳労働の中途採用ではまず通過しません。

希望年収がマッチしているか

企業が採用情報に掲載している年収枠には収まっているでしょうか?

ダメもとで書類を提出しても、年収枠より50万以上高い場合はほぼ落選します。よしんば面接に呼ばれたとしても、最終的に役員のチェックで「高すぎる」という理由で落とされます。そもそも年収枠を低く出している会社はドケチですから、仮に入社できたとしても、将来の昇給は全く望めません。あなたは専門ベンダーに高級で採用されて、安く買い叩こうとしている吝嗇企業から内製の数倍の報酬をふんだくった方が社会のためになります。

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募集する人物像にマッチしているか

募集する人物像というのは、職場の中でどういった役目を担うか、という点になります。ざっくり以下のようなタイプが募集されることがあります。

ワーカータイプ

最も多いタイプかもしれませんが、会社のやり方などに一切口を出さず、黙々と言われた仕事を忠実にこなす現場系の人材です。コールセンターなどではオペレータ経験があるがSVの経験が無い人。ITであればPGの経験はあるがリーダー以上の経験がなく、それを望んでいない人。コンサルであれば現場に赴く営業担当か、あるいは客先に出ないいわゆるアナリストで、チーフやマネージング経験の無い人材。

競争率は実はあまり高くありませんが、給与は安いです。

リーダータイプ

多数のワーカーたちを引っ張っていける人材です。自ら現場に立って深い部分まで始動できる能力が求められ、なおかつマネージメント能力も求められる人材ですから、採用難易度は非常に高いと言えます。しかしながら給与は安いです。

ボスタイプ

大きな部署をとりまとめる部長クラスの人材が退職したり失脚した場合、自社での穴埋めが困難なケースにおいて募集が行われることがありますが、基本的に人材紹介等には出てきません。これはヘッドハンティング会社によって直接的な採用活動が秘密裏に行われるため、現在職についていない、あるいは人脈を全く持たない人にとっては「紹介」という唯一の間口がないのでこのポストで採用されることはありません。

IT系の場合、年収は最も安くて1000万(これでは誰も来ません)、通常1300万〜2000万となります。

革命家

現場が古い風土風習によって硬直している状況に風穴を開けるような破天荒な人物が求められることがあります。現場や管理職としての実力は勿論ですが、仕事やワークライフバランスに対するモダン指向を持っていることが必要です。ブラック自慢するような人材は、会社で革命を起こすことはできません。

従順な飼い犬

上長に尻尾を振ってくれる従順な飼い犬を欲しているケースは少なくありません。これは上司が好き嫌いで選びますし、あなたが飼い犬として採用されていることは実際に働くまでわかりません。

ババ抜き

ブラック自慢をしている頭の悪い人材が主に雇われます。

これは文字通り、誰かが退職する際に、複数人の業務を押しつけてバイバイするためのスケープゴート捜しです。採用されると、毎日怒濤の引き継ぎ祭りとなり、あなたのブラック自慢話の肥やしが増えるでしょう。生きていれば誰かに語るチャンスもあるかもしれませんが、ハッキリ申しますと、ウスノロの奴隷自慢なんて誰も聞きたくありません。


 

これ以外にもいろいろな人物像が描かれていますが、駄目な会社ほどこの人物像が曖昧なままいい加減な採用活動を行います。そういう会社を見抜くために、どういった人物像と業務のポジションを求めているのかを探り、矛盾点が無いか確認すべきです。とりわけ一次面接者は正直ですから、自社がオカシイ部分については解答が曖昧になり、適当な嘘はつきません。

記載内容に矛盾がないか

記載内容に明らかな矛盾点があると、その点を理由に、その点だけのために書類落ちします。なぜなら、一つ矛盾があるということは、それは嘘である可能性があり、それ以外に書かれている内容も総て嘘である可能性が高くなるためです。

嘘をついて採用を勝ち取ろうとする応募者は多数存在しますから、書類選考の時点で可能な限り落とさねばなりません。もし嘘ではないのに、矛盾点があるような記載内容になった場合は、その理由を説明する内容を追記すべきです。

職務経歴書を添削してもらう

転職エージェントの支援を受ける際、エージェントさんに内容を添削してもらってください。悪い部分を削って良い部分を広げることで、あなたの職務経歴書は見違えるほど整頓され、書類選考に強くなります。平たく言うと「売れます」。

それは書類選考で騙して面接に進むというのではなく、第三者の視点で見たときに、応募者の強みや他に無い良さなどを企業向けに強くアピールできる書き方となります。また、エージェントさんは書類で落とされる理由を熟知していますから、そういった原因を取り除いてくれます。

添削は言わないとしてもらえませんので、ちゃんと言いましょう。転職エージェントはいくら使っても無料ですし、エージェントさんはそうやって使われることが仕事なので嫌がる人はいません(いるとしたらかなり問題のある担当者です)。アピールポイントが少ない人ほど、添削や書類のアドバイスを求めるべきです。

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