全体の物語が理路整然としているか

面接官が見ること・聞くこと

応募者の物語が全体として理路整然としているかを確かめてください。

主張が矛盾している

たとえば、MIS(社内情報システム)部門を志望されている方に非常に多いものとして

  • ユーザーサイドに密着して、ユーザーの顔が見える場所で折衝しながら仕事がしたい。
  • コミュニケーションはやや苦手。

という自家撞着を起こしているケースがあります。コミュニケーションが苦手でユーザーよりの仕事がしたいというのは完全に矛盾しています。こういう人材は仕事に対して、今のこともこれからのことも真面目に考えていません。

あるいは本音としては「外部の人間とコミュニケーションを取ることが苦手なので、気心の知れた内部の人だけとやりとりしつつ自分の技術を活用したい」という若干虫のいい状況を望んでいるケースがあります。

いずれにせよ、職場環境がマッチしなかったり、環境の変化に耐えることができない人材である可能性が高いです。

方向性が曖昧

個々のアピールは非常に説得力があっても、全体としてモヤモヤしていて、応募者がどういう仕事がしたいのかきちんと定まっていない場合もあります。ルート営業職を志望しているにもかかわらず、飛び込み営業やアポイントを取るノウハウが高くてもあまり意味がありません。

少なくとも、応募者が語るご経験や志望動機などを一連の物語としてとらえ、その方がどこへ向かおうとしているのかを見抜いた上で選考すべきです。能力が高く、単価もそれほど高くない理想的な人物だったとしても、会社で用意したポストとご本人が志望される仕事に埋めがたいギャップがある場合、再度志望動機やこの仕事で我慢できるのかを確認する必要があります。合わない仕事をおしつけても、下手をすると数ヶ月で辞めてしまいます。

その職種を履き違えている

新たに職種を乗り換える方に多いのですが、例えば営業系から技術系に乗り換えようと頑張って勉強されている方などは、技術系はデスクワークがメインで、他部署や他社との折衝やコントロールなどの泥臭い仕事はやらないものだと勘違いしている可能性があります。

こういった方にはその勘違いを見抜いて「それは〜という勘違いではないか」とストレートに聞いてみるのがよいでしょう。ご自身が立っている岐路について、正確に把握されていない場合、その間違いをただし、その上でそれらのギャップに耐えられるか検証する必要があります。

 

一次面接と二次面接→
タイトルとURLをコピーしました